お客様/導入事例

Vol.1

- セントラル硝子株式会社様 -

精巧な内面研磨と耐食性を備えた高純度ガス容器として、
長年にわたる使用実績と高い信頼感があります

各種ガラス材料をはじめ、化学品や肥料等、7つの分野へ事業を展開するセントラル硝子様。その1分野であるファインケミカルにおいて、エスケイシリンダーのステンレス鋼製溶接容器や、マンガン鋼製継目なしシリンダーをご採用いただいています。今回は、弊社の高圧ガス容器をご採用いただいた経緯や、採用のメリット等についてお話を伺いました。

セントラル硝子株式会社様の概要

フッ素系原料から各種製品まで一貫した生産を行っており、
半導体製造等に必須の高純度・高機能ガスも提供しています

電子材料営業部 次長 一瀬 元嗣 様

セントラル硝子様の会社概要をお教えください。

私どもセントラル硝子は、1936年の化学品製造からはじまり、肥料、ガラス、ファインケミカル製品へ事業を拡大して、多彩な製品を世に送り出してきました。ファインケミカルにおいては、蛍石(CaF2)から合成したフッ化水素や、それを電気分解して得られる高純度フッ素を原料として、無機・有機の各種フッ素系製品を製造しています。このように、原料から製品までの一貫生産により高品質な製品を安定的に供給できることが、弊社の大きな特長と言えます。

フッ素化合物は、どのような分野で活用されているのでしょうか。

弊社のフッ素化合物は、半導体製造工程や光学原料、電池の活物質など、幅広い分野で活用されており、私ども電子材料営業部は、半導体分野のお客様を中心に高純度・高機能な製品をご提供しています。最近では、半導体成膜に用いられるWF6(六フッ化タングステン)等を製造・販売する会社を中国衢州市に設立し、今後の需要拡大への対応を図っています。

ご採用いただいているエスケイシリンダーの高圧ガス容器

Rmax 1sクラスの高度な内面研磨を施し、材質にもこだわった
特別仕様のステンレス鋼製溶接容器を採用しています。

WF6用ステンレス鋼製溶接容器

そうした高純度ガスを扱うには、特別仕様のガス容器が必要ですね。

はい。WF6は半導体製造に欠かせないガスで、化学蒸着によって金属タングステンを堆積させ、微細なメタル配線を形成するという極めてミクロでデリケートな働きを担い、また非常に腐食性が高いという化学的特性があります。

そこで弊社では、Rmax 1sクラスの高度な内面研磨を施すことでクリーン性能を高め、材質にもこだわって耐食性も高めた特別仕様のステンレス鋼製溶接容器(40L)を、エスケイシリンダーさんに製造していただいています。さらに、ガスの種類によってマンガン鋼製の継目なし容器(47L)も採用していますので、これまでに御社から購入したガス容器は、合計数万本以上という膨大な本数に上ると思います。

お取引が始まった経緯

日本の半導体製造初期に、「このようなガス容器がほしい」という、
技術的依頼に的確に対応していただいたことからお取引が始まりました

電子材料営業部 課長
博士(工学)宮崎 達夫 様

エスケイシリンダーとのお取引開始の経緯について教えてください。

私共が半導体製造に関するガスビジネスをスタートさせた当初から、ずっとお付き合いいただいていますので、かれこれ30年近くになると思います。当時は日本における高集積半導体製造の初期であり、どの関連メーカーも製造技術の確立に邁進していた熱い時代でした。

当時の担当社員はもう在籍しておりませんが、弊社から「このようなガス容器がほしい」という技術的な依頼をしたところ、御社が的確に対応していただいたことが、お取引が始まった理由であると聞いています。

エスケイシリンダーの高圧ガス容器を選ばれている理由

半導体・液晶製造向け高純度ガス用容器として多数の実績があり、
エンドユーザーからも「高品質」であるとの高評価を得ているためです

電子材料営業部 上島 修平 様

エスケイシリンダーの製品を採用している理由を教えてください。

まず、エスケイシリンダーは、半導体製造向けの高純度ガス用容器として、国内・海外を問わず多数の実績があることです。実際、このような高精度な溶接加工技術や内面研磨技術を持つ高圧ガス容器メーカーは他にありませんし、弊社から提示する技術的な課題を常にクリアしてもらえるので、安心してお取引させていただいています。

特に、ステンレス鋼溶接容器に関しては、エスケイシリンダーさんの大変ハイレベルな溶接技術で製造されていて、弊社のお客様である半導体・液晶メーカー様からも非常に「高品質である」と高い評価をいただいています。

エスケイシリンダーを採用して良かったこと

不純物の混入等、品質面でのトラブルは皆無であり、
発注量の変動にも極力対応してくれるので、助かっています

電子材料営業部 南宮 蘭 様

エスケイシリンダーを採用して良かった点を教えてください。

特に、Rmax 1sの高度な内面研磨を施したステンレス溶接容器については、非常に満足しています。半導体材料ガスにとって大敵であるパーティクル(不純物)の混入等がなく、これだけの本数を使用しながら、品質面でのトラブルは全く起きていません。

また、ご承知の通り半導体の需要は乱高下が激しいわけですが、エスケイシリンダーさんはまとまった本数の発注や急な納期のリクエストにもできる限り応えてくれるので、その点も大変助かっています。

エスケイシリンダーの製品に望むこと

中国のGB、アメリカのDOTといった海外認証取得を継続し、
さらなるグローバル化への対応を図ってほしいと思います

今後、エスケイシリンダーに期待することを教えてください。

お陰様でWF6の需要はここ数年で倍以上の伸びを示しており、5G(第5世代移動通信システム)のサービス開始や、自動運転車の実現などに伴って、今後飛躍的な需要拡大が予測されています。

エスケイシリンダーさんに望むことがあるとすれば、グローバル化へのさらなる対応ですね。現在、弊社の電子材料製品も海外の販売比率が年々増加しており、特に有望視されているのが中国や、国内への製造回帰が唱えられているアメリカです。そこで、中国のGB規格、アメリカのDOT規格といった海外認証を、使用実績のある容器において継続的に取得していただきたいと思います。

※WF6:六フッ化タングステン。フッ素とタングステンからなる無機化合物で、室温では液体または気体。半導体の集積回路等における金属配線層の形成に活用される

企業情報

セントラル硝子株式会社

セントラル硝子株式会社

  • 【設立】1936年
  • 【本社】東京都千代田区神田錦町3-7-1
  • 【URL】http://www.cgco.co.jp/
  • 東京証券取引所 第1部(証券コード:4044) 

セントラル硝子株式会社は1936年、ソーダ灰やカセイソーダ等の化学製品を製造する企業として誕生。現在では、化学品をはじめ、肥料、ガラス、ファインケミカル等、7つの分野へ事業を拡大し、世界22拠点へグローバルなネットワークを展開しています。身近な建築用・自動車用ガラス材料をはじめ、半導体産業で欠かすことのできないクリーニングガスやレジストポリマー、独自のフッ素化技術による医薬中間体など、産業を支える各種新材料を製造。より豊かな社会の創出を目指して、常に新たな技術・商品の開発に取り組んでいます。